2013年01月23日
本部
勤務が明けた時間、管理監督者を対象に
愛媛県産業保健推進センター内メンタルヘルス対策支援センターの東野先生をお迎えし、
と題しまして、講義をしていただきました。
講義内容を一部ご紹介いたします。
ラインケアとは・・・管理監督者が行うケア
① 職場環境の把握と改善
➢職場の中で過度にストレスとなっている要因を把握、改善していく。
② 「いつもと違う」部下の気づきと対応
➢遅刻・早退・欠勤が増える(無断欠勤がある)、仕事の能率が悪くなる。思考力・判断力が低下する
残業・休日出勤が不釣合いに増える、報告や相談、職場での会話がなくなる(あるいはその逆)
表情に活気がなく、動作にも元気がない(あるいはその逆)、不自然な言動・ミスや事故が目立つ など。
いつもの部下を知らないと変化に気づかない。
③ 部下からの相談への対応
➢話を丁寧に聴く→傾聴(気持ちを聴く)
➢相談内容が悩みや体調不良の場合は、指示・命令モードから話を聴くモードへ!
声かけを惜しまない、聴き役に徹する、共感的態度で接する、批判はひかえる、結論を急がない、
助言をあせらない、プライバシーに配慮する など
➢「きく」こと3つの意味
聞く(hear) 相手の声や音が自然に入ってくるような、受動的な意味。
聴く(listen) 相手の話に耳を傾けて聞くいう、積極的な意味を持つ。→傾聴
訊く(ask) 相手に質問して、聞きたいことを引き出すこと。
➢傾聴法 〜相手の話の上手な聴き方〜
傾聴法で部下の話を聴く
受容する 関心を持って相手の話を聴く。
発言を訂正したりせず、まずは無条件に相手を受け止める。
共感する 相手の気持ちの部分を受け止める。
相手の感情や思考を聴き手が感じとれるよう、聞き手が相手と同じような気持ちを体験しつつ、聴く。
支持する 相手の考えを聴き手として理解していることを言葉、表情、態度で伝える。
相手の言った言葉を繰り返しつつ、聴く。
➢傾聴のメリット
相手を正しく理解する 相手の話を丁寧に聴くことで、たくさんの情報を正しく把握できる
相手との信頼関係を作る 丁寧に聴くことで、相手が心を開いて本音を話してくれる
こちらの言葉が伝わる 信頼されることで、相手にこちらの話を聴く精神的な余裕ができる
④ メンタルヘルス不調者の職場復帰への支援
➢担当者(窓口)を決めておく。本人さんにとって話しやすい人を窓口にし、同じ人が対応する方がよい。
➢職場復帰支援プログラムの作成
休業から復職までの流れをあらかじめ明確にしておく
教育等の実施により普段から周知を図っておく
職場でできるラインケアのポイント
声かけ 日ごろからのあいさつやコミュニケーションが大切
↓
気配り・気づき 日ごろから部下に気を配り、変化や問題に早く気づくことが大切
↓
話を聴く 部下の悩みや相談などに耳を傾けることが大切
↓
つなげる・協力 早めに専門家に相談をして、協力し合うことが大切
自分自身のセルフケアも大事ということで、
1.質の良い睡眠を十分とる。
2.バランスの良い食事を。食事を抜かない。
3.自分を見つめてストレスに気づく。
食欲がない、不眠が続く、体調が何となく悪く疲れやすい、いつもしていた事ができなくなる など
4.あいさつはコミュニケーションの基本。
5.周囲からのサポートを得る。相談する。
6.自分なりの楽しみの時間を毎日、少しでも。
7.運動習慣をもつ。
など、お話をしていただきました。
「傾聴」に関しては、メンタルヘルスに限らず、日々ご利用者様への接し方にも同じことが言えますので、
現状を振り返りつつ、今一度見つめなおすことができた時間でした。
まだまだメンタルヘルスに関しては、未整備な部分も多いため、東野先生をはじめ関係機関の協力を得ながら、
構築に向けて整備していきたいと思います。
最後に・・・